2012/01/23

イギリスの食べ物

イギリスの食べ物は本当にマズイのか? というのはよく聞かれる質問だが、現時点での印象では「美味しいものもあるが、ハズレる確率が非常に高い。特に安いもの。」というのが正直なところ。わずか3週間、それもほぼ Kensington 地区限定の話ではあるが、昼と夜を外食で過ごした感想を書いてみる。

安く手軽に食べるとなると、まず思いつくのはファーストフードか、TESCOなどのスーパーで売っているサンドイッチやサラダとなるが、これはすぐに挫折。ちょっと日本人の口には合わないものが多いし、さすがに毎日はきつい。

一方、同じ Take Away(持ち帰り)でも、もう少し高級なスーパーに行けば、値段に比例してけっこう美味しいものが期待できる。有名な Whole Foods Market は日本のデパ地下みたいな感覚で Cold/Hot Meal のブッフェが充実しているし、Waitrose のカレーも良かった。

そんな中、一番よく食べたのは、なんといっても中華だ。中国系の移民が経営している店では、日本でいうラーメンや餃子を出すような感覚で、本場仕込みの中華料理を食べさせてくれる。Kensington High Street にある Stick & Bowl という店には、2日に1回くらい通っていた。また、ロンドンの中心街に行けばチャイナタウンもあり、そこではさらに本格的な中華が楽しめる。


Stick & Bowl の Fried Rice(チャーハン)とワンタンスープ。
あわせて£6くらい。ものすごくチープな店だけどウマかった。

チャイナタウンにて。£8くらい。
この付近の通りは、夜に行くと相当怪しい雰囲気。
雨交じりの日に歩けばブレード・ランナー気分に浸れるかも…。


もちろん、イギリス料理だって探せば美味しいものはある。Kensington 近辺で、昼どきにいくつかのパブを巡ってみた。イギリスではあちこちにパブを見かけるが、ほとんどの店では食事をとることもできる。もっとも、昼間から常連がカウンターでビールを飲んでいたりして、店によっては入るのにちょっと勇気がいることもあるのだが、£7〜£9くらいで意外と美味しい料理を食べられた。

Fish Finger サンドイッチ。要するにフィッシュバーガー。普通に美味しい。

シチューと書いてあったが、ココナッツカレーみたいな味。
これをイギリス料理と言ってよいの不明だが、かなり美味しかった。

Churchill Arms という有名なパブには、なぜかタイ料理店が併設されている。パッタイ。


一方、日本食はどうかというと、たしかに SUSHI は世界共通言語で、街中でもよく見かけるが、おそらく世界のほとんどでそうであるように、SUSHI は日本の寿司とは別物っぽい。ただ、ロンドン在住の友人たちに連れて行ってもらったうどん屋は美味しかったので、探せばまともな日本食もあるのだと思う。South Kensington で見つけた tombo という店では、日本人のスタッフがきちんとした食事を出してくれて感心した。

Tombo の定食セット。久々にほっとした食事を楽しめた。お勧め。


イギリスに来て気づいたことはたくさんあるが、やはり日本の飲食店の多様さ、豊かさは、相当なものだと思う。どのガイドブックを読んでもイギリスは食事がイマイチと書かれているのは(まぁその通りのような気もするけど)、日本が相対的にレベルが高すぎるのも一因だろう。

今週からは自炊中心の生活になるので、数ヶ月してこのファーストインプレッションが変わるかどうか、また改めてレポートしてみようと思う。



1月28日追記:
寿司について。ロンドンでチェーン展開している wasabi という店があるのだが、ここのパック寿司は意外と美味しい。具材もそれほど変わったものは入っていないので、日本人にもおすすめできる。